山口県のういろう

ういろうは、名古屋が有名ですが、山口県にもあります。
原料が異なり、名古屋はうるち米原料の上新粉と小豆から作られます。一方、山口県のういろうは、ワラビ粉などの澱粉系の粉と小豆から作られます。
食感は、名古屋がずしっもちっ、なのに対し、山口はつるっもちっ、て感じです。
個人的には山口のほうが軽くて好きです。

山口県にはういろうといえば、「御堀堂(みほりどう)」 と、「豆子郎(とうしろう)」の二大メーカーがしのぎを削っています。
御堀堂がより昔ながらの製法を維持しているのにたいし、豆子郎は、数種の澱粉配合を研究し、より現代の嗜好に合わせたういろうを作っています。
方向性は異なるものの、どちらも山口県では人気があります。

私の行っていた大学では、ういろうを研究している研究室もあり、澱粉配合割合や、水分量、糖質、小豆割合をかえながら、粘性、弾性、付着性などを測定していました。なかなかおもしろいものです。

さて、私は豆子郎のういろうが好みであります。ネットでなんでも手に入るご時世、検索してみました。

すると、
某有名ネット販売サイトには、「みほりどう」「豆子郎」どちらもなく、まったく有名ではない山口ういろうのメーカー品が売られておりました。
店舗が東京のデパートなどにないか探してみましたが、二大メーカーはなし。
「豆子郎」が、なぜか、神奈川県のあざみ野駅近くに出店していることを発見!
買ったのがこれです。その日のうちに食べなければいけない、生ういろうがおすすめ。

しかし、異なる戦略のこの山口ういろう会社が今後どうなるのか、気になります。
(ネットで売る戦略に出た有名ではないメーカーが、二大メーカーを追い抜くのか。また、完全に引きこもっているかに見える御堀堂は今後どうなるのか。豆子郎はなぜ東京ではなく、あざみ野に進出したのか。)